【ガイド研修講座第6回】香蘭社・手塚商店
有田を観光する際に、史跡や有田に関する豆知識などをより楽しくディープに知ることができる有田観光協会の「観光まちなかガイド」。
定期的に行われている、観光ガイド研修の様子を本日もレポートします。
今回のガイド研修は「香蘭社」と「手塚商店」です。
この日は香蘭社有田本店から研修がスタートしました。
香蘭社は明治期に八代深川栄左衛門によっていち早く有田焼の新たな用途開発と輸出に乗り出し、業界を牽引してきた創業140余年の窯元です。
九州で最初に作られた合資会社でもあります。
今回ご案内してくださったのは管理本部・総務部長の森さん、総務部の中野さんです。
明治38年に建てられた有田本店は、1階がショールーム、2階が古陶磁陳列館となっており、貴重な古陶磁から現代のものまで香蘭社の歴史ある作品をご覧いただけます。
通常は写真撮影は不可だそうですが、今回研修という事で特別に許可をいただきました。
伝統工芸品から家庭用食器まで豊富な品が取り揃えられている1階のショールームでは、明治期の繊細なデザインを現代の技法で再現させたシリーズや、古陶磁などの復刻版も揃っています。奥のショールームには更に高級品のシリーズや、有田焼の万華鏡や万年筆なども展示されています。
香蘭社のマークの透かし彫りの入った木製の階段がとっても素敵です。
有田でロゴマークを最初に作った会社でもあります。
二階の古陶磁陳列館には海外向けに輸出されていた有田焼の美術品や、歴代の香蘭社製の製品が展示されています。卵殻手(エッグシェル)などの今でも使われている技法の製品や現在は使われていない釉薬を使った製品なども展示されていて、有田焼がいかに時代に合わせて進化してきたかが分かります。
二階の昭和11年に増築されたお部屋には立派な大皿が。江戸時代に内山地区で使われていたやきものを製造する際に必要な許可証の木札なども展示されています。
また、香蘭社は美術品や日用品だけではなく、電線の絶縁体の部品、「碍子(ガイシ)」を日本で初めて作った会社でもあります。その他にも現在は車の部品の型になるファインセラミックスを作られていて、ひとくくりにやきものといっても美術工芸品から工業製品まで様々なものが香蘭社では作られています。
碍子工場は一般の方の見学は不可だそうで、中野さん曰く耐久力のある高品質な碍子を提供するために、電気を流したり、加熱したりする「地獄のようなテスト」を潜り抜けたものが製品になるのだそうです。
中野さんによる木札や碍子にまつわるクイズや豆知識なども交え、楽しく解説していただきました。更にベテランのガイドさんの解説も加わり、より掘り下げたお話も聞くことができました。開発のこぼれ話など、聞き逃せない情報がいっぱいです。
また今回は特別に、普段は非公開の貴賓室にもご案内していただきました。奥には昭和天皇もお座りになられたという椅子も!
天井にはフィラデルフィア万博に出展した際に買ってきたという、水晶でできたシャンデリアのエピソードなども聞くことができました。
昭和天皇がいらした際の貴重なお写真なども飾られていてました。
香蘭社を後にして、続いて手塚商店へ。
明治43年に建てられ、大正2年に完成したという手塚商店の建物は重要伝統的建造物に指定されており、有田に残る大変立派な伝統的な町屋のひとつです。明治から昭和初期にかけて海外への陶磁器の輸出商をされていました。
店内にはかつての「電話室」が残っています。また上から降ろす形式の木製の雨戸や、くぐり戸など、今の家屋には無いものがあったり、天井が高いのは、大きな作品を運び入れたりするためだそうです。欄間には細かい結晶文様が彫られていて、伝統的な町屋の造りを見る事ができます。
現在は若手作家の作品を中心に取り扱われており、若手作家の挑戦の場としてギャラリーを運営されています。(ARITAJINの手塚商店の記事はコチラ)また、お店の横や蔵で毎週日曜日には青空市を開催され、今後は月一のポップアップイベントも実施される予定。有田の古くて新しい、が詰まったギャラリー、手塚商店。是非ご案内したいお店です。
まだまだ続くガイド研修、ベテランガイドさんの知識とお客様を飽きさせない、トーク力とユーモアも学ぶところがまだまだ沢山あります。
写真やパンフレットだけでは伝わらない、実際に見て感じてからこその有田の魅力をもっと伝えていけるようになりたいです!
定期的に行われている、観光ガイド研修の様子を本日もレポートします。
今回のガイド研修は「香蘭社」と「手塚商店」です。
この日は香蘭社有田本店から研修がスタートしました。
香蘭社は明治期に八代深川栄左衛門によっていち早く有田焼の新たな用途開発と輸出に乗り出し、業界を牽引してきた創業140余年の窯元です。
九州で最初に作られた合資会社でもあります。
今回ご案内してくださったのは管理本部・総務部長の森さん、総務部の中野さんです。
明治38年に建てられた有田本店は、1階がショールーム、2階が古陶磁陳列館となっており、貴重な古陶磁から現代のものまで香蘭社の歴史ある作品をご覧いただけます。
通常は写真撮影は不可だそうですが、今回研修という事で特別に許可をいただきました。
伝統工芸品から家庭用食器まで豊富な品が取り揃えられている1階のショールームでは、明治期の繊細なデザインを現代の技法で再現させたシリーズや、古陶磁などの復刻版も揃っています。奥のショールームには更に高級品のシリーズや、有田焼の万華鏡や万年筆なども展示されています。
香蘭社のマークの透かし彫りの入った木製の階段がとっても素敵です。
有田でロゴマークを最初に作った会社でもあります。
二階の古陶磁陳列館には海外向けに輸出されていた有田焼の美術品や、歴代の香蘭社製の製品が展示されています。卵殻手(エッグシェル)などの今でも使われている技法の製品や現在は使われていない釉薬を使った製品なども展示されていて、有田焼がいかに時代に合わせて進化してきたかが分かります。
二階の昭和11年に増築されたお部屋には立派な大皿が。江戸時代に内山地区で使われていたやきものを製造する際に必要な許可証の木札なども展示されています。
また、香蘭社は美術品や日用品だけではなく、電線の絶縁体の部品、「碍子(ガイシ)」を日本で初めて作った会社でもあります。その他にも現在は車の部品の型になるファインセラミックスを作られていて、ひとくくりにやきものといっても美術工芸品から工業製品まで様々なものが香蘭社では作られています。
碍子工場は一般の方の見学は不可だそうで、中野さん曰く耐久力のある高品質な碍子を提供するために、電気を流したり、加熱したりする「地獄のようなテスト」を潜り抜けたものが製品になるのだそうです。
中野さんによる木札や碍子にまつわるクイズや豆知識なども交え、楽しく解説していただきました。更にベテランのガイドさんの解説も加わり、より掘り下げたお話も聞くことができました。開発のこぼれ話など、聞き逃せない情報がいっぱいです。
また今回は特別に、普段は非公開の貴賓室にもご案内していただきました。奥には昭和天皇もお座りになられたという椅子も!
天井にはフィラデルフィア万博に出展した際に買ってきたという、水晶でできたシャンデリアのエピソードなども聞くことができました。
昭和天皇がいらした際の貴重なお写真なども飾られていてました。
香蘭社を後にして、続いて手塚商店へ。
明治43年に建てられ、大正2年に完成したという手塚商店の建物は重要伝統的建造物に指定されており、有田に残る大変立派な伝統的な町屋のひとつです。明治から昭和初期にかけて海外への陶磁器の輸出商をされていました。
店内にはかつての「電話室」が残っています。また上から降ろす形式の木製の雨戸や、くぐり戸など、今の家屋には無いものがあったり、天井が高いのは、大きな作品を運び入れたりするためだそうです。欄間には細かい結晶文様が彫られていて、伝統的な町屋の造りを見る事ができます。
現在は若手作家の作品を中心に取り扱われており、若手作家の挑戦の場としてギャラリーを運営されています。(ARITAJINの手塚商店の記事はコチラ)また、お店の横や蔵で毎週日曜日には青空市を開催され、今後は月一のポップアップイベントも実施される予定。有田の古くて新しい、が詰まったギャラリー、手塚商店。是非ご案内したいお店です。
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