皆様に有田の窯元・やきもののお店をご紹介する【窯元探訪・やきもののお店訪問】。
今日は有田町岩谷川内にある『百福ギャラリー』をご紹介します。



３年前に大正時代からある古民家をリノベーションして作られた工房とギャラリーで
窯主の百田 司さんお一人で全て作陶されています。

古民家ならではの土壁や畳のお部屋にモダンな照明など、あたたかく感じる雰囲気が素敵です。

畳のお部屋には沢山の古典柄のうつわが並んでいます。


百福ギャラリーには染付の吉祥文様・縁起柄など季節ごとに商品をセレクト、展示販売されています。
「百福」の由来は吉祥文様にちなんで「百の福が来るように」という意味が込められています。


「伝統を食卓へ」をテーマに400年続く有田の伝統的な染付の文様や形、繊細な文様を忠実に再現されたり、パターンを組み合わせたりなど、現代の生活に合うように独自のアレンジをされたものなど、一般の方からプロを問わず使えるうつわが揃っています。


こちらの祥瑞（しょんずい）柄は、景徳鎮で作られていた文様を染付にデザインしなおしたものだそうです。
うさぎや鶴などが描かれていて伝統的な文様の中に可愛いらしさも発見できます。


こちらは輪線紋深茶碗。深めでミニ丼としても使える人気のある茶わんです。
太い線と細い線を交互に、ブレなく均一に内側にまで描かれていて、そしてとても軽く手に馴染む形のうつわです。
まさに伝統と職人の技が凝縮された逸品です。

こちらは古典柄の暦文を再現されたうつわです。文様が細かく連なっていて、こちらももちろん手描きです。
あえて外側を盛り上げた形にアレンジされています。

染付での古典柄を使った柔らかい形と文様が可愛らしいエスプレッソカップや
縁部分が少し反っていて口あたりが良いようにデザインされた小さめの蕎麦猪口なども並んでいます。




季節に合わせたテーマで商品を作りギャラリー内のレイアウトも変えているそうです。春は煎茶椀など、お茶をテーマにし、お菓子を乗せるうつわ、板皿も合せて製作されているそうです。


百福ギャラリーは木曜日は予約のみの開店、通常営業日は金曜日、土曜日、日曜日となっています。
手描きの染付ならではのシンプルな色合いと複雑な文様、ひとつひとつの濃淡の違いなど個性が魅力的なうつわたち、古典柄の意味や歴史を調べてみるともっと面白さを見つける事ができるかもしれません。
食卓に沢山の福を呼び込めそうなお気に入りのうつわを是非探してみてください。


本日は「百福ギャラリー」百田司　さんにお話を伺いました。

「百福ギャラリー」
西松浦郡有田町岩谷川内1-1-5
TEL：090-2853-2068
E-mail：luck52cast@gmail.com
営業時間：10:00~17:00
定休日：月・火・水曜日 (木曜日は予約時のみ開店)
https://www.instagram.com/tsukasa_design/