皆様に有田の窯元・やきもののお店をご紹介する【窯元探訪・やきもののお店訪問】。

今日は『豊美堂』をご紹介します。



『豊美堂』は、有田町中の原地区にある、昭和42年に創業されたやきもののお店です。
　

割烹料理店や、旅館からの買い付けも多いため、料理や旅館をイメージしやすいように店舗は"和"のテイストで作られています。
　
店内の一角には、庭先をイメージした演出で灯篭や洗面鉢が置かれており、季節を感じさせる商品で演出されています。
また、店内に置かれている火鉢は、夏はガラス板を置きテーブルとして、冬になると実際に火を入れて暖をとるという古き良き日本の暮らしの光景をお客様に味わって頂くのだそうです。くつろいで頂く椅子は、もちろん有田焼です。

また、店の奥には和室があり、窓からは岩肌が見えています。このお店ならではのこの風景を見に来られるお客様もいらっしゃるそうです。

豊美堂では、商品は和食器を中心として、業務用食器から一般食器まで取り扱っています。

入口付近には、手に取りやすいものをとの配慮から、小皿やお求めやすい価格のものを配置されているそうです。
｢たくさん店がある中で選んで頂くためには、お店に入って立ち止まってもらえる商品が大事ですね。｣と語るのは豊村 眞理子さん。
目に留まる商品や、インパクトがある商品をチョイスすることも必要だそう。

　
こちらの商品は、やま平窯の｢泡惑星プレート｣。
宇宙に見立てたプレートに星のような球体の器が乗っています。球体でも収まるようにプレートには窪みが作ってあるのがわかります。
確かにインパクトがある器ですね。球体の器は、お客様のアイデアで様々な使い方をしていただけます。
若い方や、海外からのお客様に人気の商品なのだとか。


こちらは普段使いに人気の商品｢2色ラインの器セット｣です。
大きい皿はパスタやハンバーグなどメイン料理に。小さい皿は取り皿にと、使い勝手の良いサイズとシンプルなデザインで料理を引き立てます。
また、夏らしい爽やかなテーブルコーディネートでお客様の目を引く演出をされていました。
豊村さんはプロの先生からディスプレイを学ばれていて、女性の感性をいかしたコーディネートで店内を彩られています。
ウィンドウディスプレイも夏らしく涼やかなコーディネートをされていました。


こちらの商品は、｢角樽(つのだる)酒器｣。豊美堂のオリジナル商品です。

制作のきっかけはお客様の声からだそう。
以前から酒器は扱っていたそうですが、お客様からお祝い事に特化した酒器が欲しいという要望があり、開発されたそうです。
独特な角樽の形の制作は難航はしましたが、試行錯誤の上、納得のいくものが出来上がったそうです。もちろん型ではなく全て手作りで、ひとつひとつに職人の手技が込められた商品となりました。柄は全部で10種類あり、お客様からも大変好評だそうです。

｢今の時期は、本当にやきものを欲しいという方が有田に来られています。器を手に取ってくださった方は購入される方が意外と多いんです。｣
新型コロナウイルスの影響で、お客様をお迎えする側も、来られる側も難しい時期であるからこそ、お客様にファンになってもらえる店づくりを心掛けていらっしゃるそうです。

本日は豊村眞理子さんにお話を伺いました。


豊美堂
有田町中の原2-1-16
TEL：0955-42-3036
営業時間：9:00～18:00
定休日：不定