前回のブログでもお伝えしましたように、
今年の「第11回有田雛のやきものまつり」では有田館に、
世界最大の磁器製座りびな七段飾りに、ろくろ白磁ひな人形「福雛」四段飾り、
柿右衛門窯製作の雛人形、州立マイセン製陶所製作の雛人形が展示されています。


ところで、皆様はその並びに違いがあることにお気づきでしょうか？


世界最大の磁器製座りびな七段飾りのお雛様・お内裏様　　　　　　　　ろくろ白磁びな「福雛」四段飾りのお雛様・お内裏様


柿右衛門窯製作の雛人形　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　州立マイセン製陶所製作の雛人形

実は、お雛様とお内裏様の並びが違うんです

雛人形には京雛（旧式）と関東雛（現代式)があって、
京雛はお雛様が向かって左、お内裏様が向かって右となるように飾られ、
関東雛はお雛様が向かって右、お内裏様が向かって左となるように飾られます。
つまり、写真上段の磁器製座りびな七段飾りとろくろ白磁びな「福雛」は、京雛として作られたものなんですね。


日本では、古来より左は右より格が高いとされていたことから、
京雛は、古来の慣わしに従ってお内裏様が向かって右側に座っています。
では、何故京雛と関東雛とでお雛様の並べ方が左右異なるのでしょうか？
関東雛がお雛様が向かって右、お内裏様が向かって左に飾れられるようになったのは、
大正天皇が即位式で洋装された際に皇后が天皇の左に立たれたことに由来しているといわれています。
その当時には皇居が既に東京に移っていたことから、
関東を中心に雛人形の飾り方についてもそのスタイルが広まっていったのだそうです。


ちなみに、京雛と関東雛の違いとしては、
段飾りの下段にいる仕丁（衛士ともいう)3名の持ち物にもご注目です☆


世界最大の磁器製座りびな七段飾りの仕丁　　　　　　　　　　　　　　　　ろくろ白磁びな「福雛」四段飾りの仕丁

この仕丁が手にしている熊手やちり取りこそ京雛の雛人形の特徴の一つなんですよ（*´∀｀*）
関東雛（現代式）の場合は、持ち物が台笠・沓台・立傘となるのだそうです。


京雛か関東雛か、そのような違いに注目しながらおひなめぐりをするのも面白いかと思いますので、
是非いろいろと比べて楽しんでみてくださいね(○＾＾○)



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